【組織診断10】動物病院に高尚な「理念」は必要か?ミッション・ビジョンが現場で空回りする理由と、スタッフが動く判断基準の作り方

 

ビジネス書や経営セミナーでは、MVV(ミッション・ビジョン・バリュー)が重要だと言われます。 

 

「崇高な理念を掲げよ」

 「ビジョンを共有し、組織を一枚岩にせよ」 

 

でも、実際の動物病院の現場では、そんな高尚な言葉は上滑りします。 

 

額縁に入れられた理念は、日々の忙しさの中でただの風景と化します。 

 

スタッフの行動指針にはなり得ず、院長の自己満足で終わっているのが現実です。

 

額縁の中の「理念」と、現場の冷めた視線。院長の孤独な空回り

 

朝礼で理念を唱和する声が響く。

 

でも、スタッフの目はうつろで無力感に溢れてる。

 

診療が始まれば、その崇高な理念とは裏腹な、院長の感情的な指示が飛ぶ。

 

「言ってることとやってることが違うじゃないか」

 

スタッフの無言の抗議が聞こえてきそう。

 

院長自身もそれを薄々感じながら、どう軌道修正すればいいか分からない。

 

よそ行きな言葉が、現場の泥臭い現実の前で無力化していきます。

 

「やりたくないこと」を基準にする。泥臭いコミュニケーションと線引きの技術

 

理念を立てたからうまく進むわけではありません。 

 

理念に固執すれば、かえってスタッフは離れます。 

 

院長自身が体現できていなければ、その言葉に信憑性はありません。

 

 

解決策は、高尚なものを捨てることです。

 

 

第一に、ビジネス書的なミッションやビジョンは不要です。 

 

むしろ「当院では、これは絶対にやりたくない」を明確にしてください。 

 

それがはっきりとスタッフに浸透している方が、よほど実践的な判断基準になります。

 

 

第二に、頭でっかちな理念より、人と人との肌感を大切にしてください。 

 

コミュニケーションを丁寧に重ねれば、極論、理念は必要ありません。 

 

「院長が何を考えているか分からない」という状態をなくすこと。 

 

それが全てです。

 

 

第三に、肌感覚の付き合いが苦手なら、明確な線引きをしてください。 

 

ここまでは任せる。

 

ここからは相談する。

 

 「丸投げ」と「一任」の違いは、そこに信頼に基づいた合意があるかどうかです。

 

動物病院の理念を「使える道具」に変えるために。今日から始める、泥臭い対話

 

借りてきたような言葉で、スタッフを動かそうとするのはもう終わりにしましょう。

 

まずは今日、スタッフを一人捕まえてください。 

 

そして、院長が診療において「絶対にやりたくないこと」を一つだけ、質問してみてください。

 

院長の等身大の判断基準を、どこまで理解してくれているか。

肌感覚で伝えることから始めてみてください。

 

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