先日、自分が10年ほど前に書いた古い記事を読み返す機会がありました。
当時は今よりもかなり尖った表現をしています笑 が、根本的に言っていることの本質は、実は今も全く変わってないなと感じました。
せっかくなので、当時の私が新米院長や採用に悩む先生方に向けて書いた、少し容赦のない(笑)記事の一部をそのまま引用してみます。
10年前の記事より引用
「スタッフなんて、院長ほど能力は高くないし、背負っているものが比較にならないですから、期待しない方がいいんです。個人の人格と向き合ったって、千差万別の価値観を持っていて、それぞれに合わせた向き合い方なんて、普通の人にはできません。だったら、数字として管理できるものを限定させた方がいいです」
全文はこちら:それでも採用に困ってる
「期待しない」の真意と、10年後のアップデート
今読むと強い言葉ですが、ここで本当に伝えたかったのは、
「院長が勝手に作った理想像をスタッフに押し付け、勝手に裏切られたとイライラするのをやめよう」
ということです。
個人の感情やモチベーションという、コントロールできない不確定なものに依存するから組織がおかしくなる。
当時はその解決策として「数字として管理できるルールを導入せよ」と書きました。
そんな暇ないよ、って言葉が聞こえてきそうなので、「数字で管理する」とか難しいことではなく、
以下の3つを試しに取り組んでみていただきたいです。
【アクション】現場のミスやエラーを「1日3件」淡々とあげる
今日1日、現場で発生したエラーを3つメモに記録してみてください。
「検査が放置されている」
「必要な情報共有がなされていない」
「指示がすれ違っている」
機能不全のシーン(エラーやヒヤリハット)を、しっかり3件あげてみる。
誰のせいかという「犯人探し」をするためのものではなくて、エラーの先に「何が見えたか」を着目する。
着目すべきは、「そこで何が見えたか?」という背景です。
- 院長自身に余裕がないから、指示が雑になっているのか?
- スタッフに余裕がないから、確認する時間が取れないのか?
- あるいは「患者数が多すぎる」「診療時間と診療数が見合っていない」といった環境要因のせいなのか?
それが「初歩的なミス」なのか、それとも「人手不足で発生するエラー」なのかを見極めていただきたいです。
「人を増やす」という解決策は、もう存在しない
このエラーを、「人を増やす(マンパワーで解決する)」ことで解決しようとしないでください。
10年前であれば、「人を増やして組織を大きくすること」で現場の力技で解決できたかもしれません。
ただ、今はもう違います。
今後は、「そもそも人が採用できない時代」へどんどん突き進んでいきます。
スタッフをコントロールすることの難しさがこれまでの課題でしたが、
スタッフを増やしてマンパワーで解決することが、これからの経営において「予測不能な要因」になってしまっています。
人を増やして解決するのではなく、
「今いる人数で、なぜそのエラーが起きるのか」という病院のやり方、回し方、そのものを直す必要があるように感じます。
(例えば、診療数をこなすために1件あたりの診療時間を短くする仕組みに変え、
その中で満足度を上げる工夫をするなど、システム側のアップデートが必要です)
こうした取り組みには、スタッフの自発的な参加が不可欠です。
ただ残念なことに、忙しさやピリピリとした現場で慣れてきてしまったスタッフさんたちは、
自発的に動かないように経験づけされてしまっていることが多いです。
余計なことはしないっていう防衛反応ですね。
まずは、スタッフさん達の意識を変えていただくところからの取り組みがスタートになります。
「いつか良くなる、きっと良くなる」では、事態は悪くなるだけです。
今日いまからできること
まず今日、また明日でもいいので、現場のエラーを「システムのエラー」として淡々とカウントし、
その裏にある背景を確認してみていただきたいです。
そして、余力があれば、スタッフさんに投げかけてみてほしいです。
例:待ち時間対策で何か取り組めることがあれば提案してほしい 期限あり
どんな風景が見えるでしょうか?
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